冬の大波濤

新潟県上越市 日本海の海辺

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ずっと見てみたかったもの。

それは、冬の荒れ狂う海。

急速に低気圧が発達したこの日、

特別なものが見られるような気がして
日本海沿岸へと車を走らせた。

するとそこには、

今まで見たことのない海が広がっていた。

冬の日本海の荒波
EOS5D Mark III + EF500mm F4 L IS USM + EXTENDER EF2×III

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轟々と逆巻く波。
次から次へと押し寄せる。

冬の日本海の荒波
EOS5D Mark III + EF500mm F4 L IS USM

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水平線の彼方まで
大波で埋め尽くされている。

冬の日本海の荒波
EOS5D Mark III + EF500mm F4 L IS USM

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耳元で風がぎゅるぎゅると唸る。
波の轟きは幾重にも重なって
地を揺るがすような響きに包まれる。

白く砕けた波の谷間を
カモメたちが木の葉のように
激しい風に引きずられながら飛んでいく。

冬の日本海の荒波
EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III

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砂浜に打ち寄せられた「波の花」。
時折、風にちぎれて舞い上がる。

波の花
EOS5D Mark III + EF500mm F4 L IS USM

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黒い海の向こうに
火力発電所が見えた。
そこだけ太陽に照らされて、
幻のように映る。

EOS5D Mark III + EF500mm F4 L IS USM

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突然、厚い雲が切れて、
陽の光が差してきたと思えば
いきなり大粒の雨が
叩きつけてくる。

なんなんだこの天気は。
これが冬の日本海なのか。

冬の日本海、鉛色
EOS5D Mark III + EF500mm F4 L IS USM

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海岸線を眼で辿っていくと
遥か彼方に、
波に抗う防波堤が見えた。

巨大な波柱が上がっている。

EOS5D Mark III + EF500mm F4 L IS USM
EOS5D Mark III + EF500mm F4 L IS USM

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近くまで行ってみる。

防波堤が、
大波と闘っていた。

堤防に打ち付ける大波
EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III

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防波堤は確かにそこに止まってはいるが、
次々と向かってくる大波のせいで
まるで荒海に乗り出していく戦艦のようだ。

EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III

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波は防波堤に激突して
波柱になって吹き上がり、

EOS5D Mark III + EF500mm F4 L IS USM + EXTENDER EF2×III

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強い海風に引きちぎられて
白い霧に変わる。

EOS5D Mark III + EF500mm F4 L IS USM + EXTENDER EF2×III

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崩れた波柱は
防波堤の上から激しい滝となって
海へと流れ下る。

EOS5D Mark III + EF500mm F4 L IS USM + EXTENDER EF2×III

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たまに、とんでもない大波が
やってくることがある。

防波堤で行く手を阻まれた大波は
その運動エネルギーを
空に向かって解放する。

堤防に打ち付ける大波
EOS5D Mark III + EF500mm F4 L IS USM + EXTENDER EF2×III

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どかーんという爆発音とともに
4、5階建のビルくらいありそうな
巨大な波柱が吹き上がる。

堤防に打ち付ける大波
EOS5D Mark III + EF500mm F4 L IS USM + EXTENDER EF2×III

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空に聳え立った波柱は
砕けながら
白い怪物になって
空から防波堤に襲いかかる。

EOS5D Mark III + EF500mm F4 L IS USM + EXTENDER EF2×III

その凄まじいパワーに
足がすくむ。

恐ろしいとしか
表現のしようがない。






防波堤の内側。

堤防に打ち付ける大波
EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III

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この日、どうして防波堤が必要なのかを
はっきり理解した。

EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III

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防波堤の向こうから
せり上がる日本海色のカーテン。

堤防に打ち付ける大波
EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III

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波の砕けた飛沫が
塊になって港の中を駆け抜ける。

EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III

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堤防から200メートルは離れているのに、
次々と全身に冷たい海水を浴びせかけられる。

服も機材も、海水まみれになった。

EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III

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誰もいない漁港に
風と波の音だけが響く。

EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III

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鈍色の空が
どこまでも続く。

EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III

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風力発電のプロペラが
信じられない速さで回っている。

EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III

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沖合いに
暗い虹が出ていた。

世界にまだ色があったことを
思い出す。

EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III

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荒涼とした景色の中に
一人立っていると
自分の心の所在が揺らいでくる。

EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III

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荒れ狂う冬の日本海は
恐ろしく、美しい。






撮影後記

 念願だった冬の荒海を 見に行ってきました。
 とにかく恐ろしかったです。
 地元の人に言わせれば、こんなの荒れてるうちに入らないのかもしれませんが、山国で生まれ育った私を畏怖させるには充分すぎるほどの巨大波でした。
 とはいえ、海水まみれになった機材の掃除が一番恐ろしかったというのが話の核心です

 

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