平田浩一 肥田野雄紀 氷彫刻『イルカ』【2】

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20時15分、
三日月型の部品の表面仕上げ。


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ブロワーで氷屑を吹き払う。

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平田さんが完成した部品の一部に
ピンポイントで水をかけている。

氷の表面に切削で生じた細かい傷や
尖った角を解かして滑らかで透明な曲面に変える手法。

普通は氷像の最終仕上げとして、
制作の最後に行われることが多い。

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20時22分、部品完成。
破損しないよう、慎重に作業台から降ろされる。

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20時30分。

気温マイナス4℃。
夜になってさらに冷え込んでくる。

下がる気温に反比例して
ますます熱気の高まる制作現場。

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平田さんが次に着手したのは
小さく切り分けた氷。

筋彫りを施す。

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荒削り。

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そこに、板氷を接着。

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微妙に傾けて接着されている。

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平田さんの秘密道具のひとつ「コールドスプレー」。
接着部を急冷して、一気に凍らせる。
いわゆる、氷のアロンアルファだ。

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それぞれの作業を進める。

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さらに、もう1枚の板氷を接着。

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ここから更に削っていく。

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20時38分、
ここでアクシデント発生。

チェーンソーの刃が外れる。

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しかし平田さん、慌てない。
手早くチェーンソーを分解して、
外れた刃をつけ直す。

12時間にも渡る制作なので、機材のトラブルは往々にしてある。
その都度、発生したトラブルに素早く対処するのも氷像制作の秘訣だ。

チェーンソーの修復は数分で完了し、
平田さんは直ちに作業に復帰する。

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荒削りを終えると
平ノミ(大)で形を出していく。

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再びチェーンソーに持ち替える。

チェーンソーといえば、荒削り専門道具のように思われがちだが、
平田さんの場合、細かい彫刻であっても、
最適とあらばチェーンソーを躊躇なく使う。

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できた部品を、肥田野さんのサポートで
最初に作った部品に合わせる。

こうすると、イルカであることがはっきりわかる。

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しかし、イルカの尾の部品は接着されずに保留される。
平田さんが持ってきたのは、小さな氷。

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そこに、イルカの尾を接着。

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イルカの上半身と合わせた時、やや尾が短いと判断して、
尾に氷を継ぎ足した。

彫刻といえど、「削る」ばかりでなくこうして
素早く「足す」ことができるのも氷彫刻の面白さのひとつだ。

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平田さんがイルカを彫っている間、
肥田野さんは三日月型の部品を
さらにもう一つ制作している。

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20時47分。

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20時57分。

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21時25分。

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21時36分。
表面仕上まで完了。

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21時を過ぎ、気温はマイナス5℃に近づく。
雪の勢いが強まってきた。

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【3】に続く





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