加瀬秀雄 赤羽目健悟 氷彫刻 『龍虎の叫び』【4】

【1】【2】【3】【4】【まとめ】

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4時58分。

制作時間終了直前。

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5時。

制作終了。
カラー照明のライトアップが始まる。

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『龍虎の叫び』は
燃えるオレンジ色に。

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虎。

素晴らしい透明度で
縞模様がくっきりと浮かび上がる。
こんなに透明な氷彫刻は初めて見た気がする。

表裏ともに、かなり丁寧な表面処理をしたそうだ。

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龍。

虎とは対象的に
細かなウロコ模様が彫り込まれている。

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他の作品を拝啓にしてみると、
この作品がいかに透明かが分かる。

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6時40分。
黎明。

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夜明け前。

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青い光のなかの龍と虎。

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7時33分。
太陽の光が差し込む。

やはり素晴らしい透明度で
作品の隅々まで光が染み渡っている。

美しい。

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朝の光の中で
睨み合う龍と虎。

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加瀬秀雄・赤羽目健悟・作
氷彫刻『龍虎の叫び』

息の合った二人による作品は
多くの人の目を楽しませた。

― 完 ―

 

撮影機材

  • Canon EOS5D Mark IV
  • EF70-200mm F2.8L IS II USM
  • EF24-70mm F2.8L USM
  • EF300mm F2.8 L IS USM
  • R-クロスフィルター

 

撮影後記

 松本の大会前、平田さんから貰ったメールで、加瀬さんと赤羽目さんが再びタッグを組んで出場することを知った。
 昨年の大会では、この二人の制作現場に一晩密着した。
 いまや平田流氷彫刻の一翼を担う加瀬さんと、さらに故・謙三さんの若き継承者である赤羽目さんのタッグだったから、その戦いぶりを見届けない訳にはいかない。
 毎年腕を上げていく加瀬さんと、氷彫刻界に新星のごとく現れた赤羽目さんの活躍に目を見張った。
 今年もその二人がタッグを組んで出場するとなれば、撮影しないわけにはいかないのである。
 というわけで、今年は平田近藤チームと、加瀬赤羽目チームを同時に撮影することにした。
 とはいえ、制作過程で肝心なイベントが両チームほぼ同時に発生してしまうことも多く、かなり撮り落としてしまった部分があることを、私の力不足とともにまずお詫びしておきたい。

 昨年もそうだったが、二人のタッグはかなり時間読みが正確かつ、作業が手早い。
 夜半時点で、作品が最も形になっていたのはこの二人だった。
 そして、制作時間を30分のこしての完成。
 しかも、完璧に表面処理され、驚異の透明度を達成している。
 昨年とほぼ同様の展開を見せるあたり、氷彫刻においてはタッグを組んだ二人の個性が化学反応を起こして、作品に投影されるということなのだろう。

 加瀬さんは今年から、氷彫刻団体の支部事務局長の役に就いたとのことで、選手としてだけでなく、各種大会の運営側としても携わる立場になるらしい。
 我々部外者にとっては、ついつい氷彫刻の制作者ばかりに目を向けがちだが、規模の大きい大会などは、運営スタッフの力なしには成立しない。
 氷彫刻に携わるということは、自己の研鑽だけでなく、氷彫刻を取り巻く環境についても力を尽くしていかなくてはならないのだと気付かされる。
 若い人たちがどんどん出てくるために、我々が道を譲るということも必要になってくるのかも、と加瀬さんは言う。
 とはいえ、加瀬さんの氷彫刻は年々レベルアップしている状況だし、まだまだ加瀬さんには現役バリバリで頑張ってほしい気持ちでいっぱいだ。これからも加瀬さんの氷彫刻を楽しみにしている。

 赤羽目さんは、昨年にもまして彫刻の技とスピードがパワーアップしているのを感じた。
 やはり、帝国ホテルの専業氷彫刻師として日々、無数の氷を彫刻し続けているということが大きいのだろう。
 赤羽目さんに近況を聞いてみると、苦笑いしながら、かなりハードな毎日を送っていることを教えてくれた。
 そんな赤羽目さんについて平田さんは
「まだ3年目なのに凄いと思う。僕は3年目の時あんなにできなかったですよ」
と称賛する。
 2月、その赤羽目さんが平田さんと組んで出場した「氷彫刻世界大会」。
 見事、最優秀賞を獲得したのは前述のとおりだ。
 赤羽目さんという氷彫刻の新星は、これからも確実にその輝きを増してくに違いない。

 二人の今後の活躍にますます期待したい。


 【氷彫フェスティバル2019まとめ】に続く

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