平田浩一 加瀬秀雄 氷彫刻 『Crystal Fairy』【6】

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人物像の背中に張り出した部分の断面を
平ノミで整える。

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さらに、アルミ板で平面を出す。

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加工済みの氷板を
チェーンソーで
再度分割する。

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ゴム手袋から
ぬるま湯で絞った軍手に付け替える。

薄く脆い氷板を持ち運ぶ時
僅かでも手元が狂えば
最悪の結果を招く。
それを防ぐための装備だ。

だが、氷の冷たさは
直に掌に伝わり
痛みに耐えながらの作業を強いられる。

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23:57

ついに、
氷板の組み上げを開始。

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密着させた氷の間に
水を通す。

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小さな隙間を
水を含ませた細かな砕氷
(平田さんは「雪」と呼ぶ)で埋め、
コールドスプレーで急冷却する。

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日付が変わる。

1月22日
0:00

最初に接着した氷板の
辺縁部をさらに付け足していく。

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なんと平田さんは
氷を足場にしている。

以前も平田さんは
3段重ねのぐらつくビール箱に乗って
ヒヤヒヤしたことがあったが、
今回はそれにもまして
恐ろしすぎる。

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0:16

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さらに辺縁部を接着。

0:21

氷板は、大きく広げた
透かし羽となって現れてきた。

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羽の組み上げは
一旦ここで中断し
平田さんは台座部分の加工に移る。

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台座部分の角を切り落としていく。

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そこに、チェーンソーで
深めの筋を入れていく。

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加瀬さんは
小さな氷塊の加工に取り掛かっている。

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平ノミで
形を削り出す。

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曲面を持った形が見えてきた。
何を作っているのだろうか。

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台座の加工があらかた進んだところで
次に、平田さんは人物像部分の加工に移る。

平田さんは
一箇所だけを仕上げてしまうということはせず、
全体のバランスを見ながら、
同時進行的に各所へ手を入れていく。

これは平田さん流の
破綻のない造形を実現するための秘訣でもある。

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荒削りだった氷の表面が整えられ
女性の首筋の柔らかな曲線が
現れてくる。

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三次元の曲面は
図面に書き表すことができない。

平田さんは
作業を進めながらリアルタイムで
自分の頭のなかにある三次元立体を
氷に反映させていく。

何度見ても
魔法のような手業なのである。



― 【7】に続く ―

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