日々の写真 2019年11月

11月12日 包丁を研ぐ
EOS7D + EF500mm F4 L IS USM

  最近忙しくて、しばらく包丁を手入れしておらず、切れ味が鈍ってきたので本腰を入れて研ぐことにした。
  3本の包丁をそれぞれ粒度の違う4本の砥石を使って研いでいくので、相当疲れるが切れ味のためには仕方ない。
  3本のうち1本は私が学生の頃に買ったもので、もう20余年、研ぎながら使っている。
  最初にちゃんとした包丁を買っておけば、こうやって長く使えるのだから、包丁はしっかりとした作りの(高級でなくてもいい)ものを選んだ方がいいと思う。

  砥石はうちの親父が相当な砥石マニアなので、合成・天然織り交ぜていろんな砥石を使わせて貰っている。
  砥石も使えば減っていくとはいえ、長く使えるものなので、これも包丁と同じくしっかりとしたものを選んだ方がいい。

  問題は研ぎ方なのだが、これは自分で試行錯誤するしかない。
  良く研げたと悦に入っていても、ちょっと研ぎ方を変えただけでさらに切れ味が良くなったりする。
  また、ただ切れればいいというものではなく、よく切れてなおかつ「使いやすく」研げていなくてはならない。
  だから何度も試行錯誤するしかないのだ。

  カメラと写真の関係と同じなのかもしれない。

 


11月11日 夕焼けの空を行く
EOS5D + EF300mm F4 L IS USM

  最近慌ただしく、全然撮影に行けない。ネットも繋がらず、写真も撮れず、精神的に結構きつい。

 


11月10日 鉄を熱いうちに打たない
EOS5D + EF180mm F3.5L Macro USM

  物事に感動したり魂が揺さぶられるような体験をした時こそ、その体験談を誰かに向けて出力する前に、ある程度の時間をかけた方がいいと思っている。
  物事に感銘を受けた直後というのは、心のエネルギーが高まってはいるのだが、感動の中に雑多な要素がまだまだ多く残っていて純度が低い、すなわち「何に心動かされたのか」が曖昧だったりするのだ。
  この状態で他者に向け出力してしまうと、純度が低いまま心のエネルギーが発散されて霧消してしまう。だから、人に話す前に「感動を純化」して揺らがない体験とする過程が必要なのだ。
  写真を撮った時もそうで、何かに突き動かされるようにして撮ったら、一旦冷静になって、感動を純化した上で写真を見直すのがいいと思う。
  鉄は熱いうちに打ちたくなるが、常に熱いうちに打てばいいとも限らない。
  その辺のさじ加減が難しい。

  写真は昔撮った紅葉の山。
  撮った時はカモシカの存在に気付かず、帰宅してから驚いた。
  当時はファインダーを覗いていただけで、「見えて」いなかったのがよくわかる。

 


11月9日 カラスの学校
EOS7D + EF300mm F2.8 L IS USM

  11日の投稿を見たうちの親父が、「いやぁ、スズメの学校ってのは本当にあるな」と言いつつ、庭に来るスズメの集団のことを面白そうに語っていたのだが、終始「スズメの学校って何だ」という疑問が頭の中を渦巻いた。

  ちなみに、スズメは「お宿」で学校は「メダカ」である。
  混ぜるな危険。

  スズメの学校は未知の教育機関だが、カラスの学校は多分ある。
  夕方になると夥しいカラスが一箇所に集合して、一日の情報交換をしている。
  この後群は解散して、別の場所にある寝ぐらへと帰る。
  だからここはカラスにとって学校みたいなものだ。

  今日の写真はそんな一枚。

 


11月8日 紫山遠望
EOS5D + EF300mm F4 L IS USM

  山の上に立つと、浮世のすべては遠く小さく、現実の束縛は希薄になる。

  山は、海とは違った安らぎがある。

 


11月7日 ブログランキングサイト
EOS5D Mark II + EF500mm F4 L IS USM

「日本ブログ村」とか「人気ブログランキング」とかのブログランキングサイトが好きではない。
  今まで自分で登録してみたり、良いブログを探すために使ってみたりしたが、役に立ったためしがなかった。
  それどころか、ランキングの上位に表示されるブログにピンと来るものがほとんどないことにいつも驚く。

  どうしてこういうことになるのか、理由は分かっている。
  それは、これらのランキングが閲覧者による「投票」に根ざしたものだからだ。
  閲覧者がランキングのリンクをクリックしてブログに飛んだ回数と、ブログに設置したリンクからランキングサイトに戻ってきた数が多い順にで順位が決まるのだ。
  ブログの内容というよりは、集票が肝心なのである。

  その集票であるところの「クリックお願いします」「ポチッとお願いします」を見ると気が滅入ってしまう。
  選挙ご苦労様、と思うのと同時に、選挙カーの馬鹿でか絶叫が思い起こされて仕方がない。いざそのリンクをクリックしようものなら、見たくもないランキングサイトに飛ばされる。これもげんなりする。

  その一方で、本気で内容勝負している良質なブログはランキングなど気にしていないようで、ランキングにエントリーすらしていないものが多い。それがまた、ランキングサイトの虚しさに拍車をかけている気がする。

  いろいろ書いたが、写真ブログを見ていてランキングの投票依頼が目に入ると、私の中でそのブログの価値が大きく損なわれるので悲しいのである。

 


11月6日 先覚
EOS5D Mark II + EF500mm F4 L IS USM

  写真の技術はいくらでも真似できる。だが、被写体に向ける眼差し、いわゆる被写体との向き合い方はなかなか真似することは難しい。
  今日、そんな眼差しを持った私の写真の大先輩と久々に話す機会を得て、有意義な時を過ごした。

  初めてその人の写真を見た時、その被写体への優しい眼差しに心打たれた。
  こんなにも撮り手の人柄が伝わる写真があるのかと驚いた。
  その人と実際に会ってみたら、まさに写真から受ける印象そのままの人柄で感動した記憶がある。

  いつか自分も、こんな人柄の滲むような写真を撮りたいと思った。
  そして今でも、写真の方向性に迷った時は、その人のブログを何度も見に行く。
  そうすることで、写真を始めた頃の自分に戻れる気がするからだ。

  そんな先輩というと、最近は撮影現場でくたびれるシーンに遭遇したり、もうひとつのライフワークである筋トレが忙しいこともあって、そんなに撮影には行ってないという。

  なので私は再三再四、是非撮影に行って欲しいと念を押しておいた。
  撮らなければ、その才能が勿体ない。

  あの人に撮られるのを待っている被写体が、まだまだ沢山あるのは間違いない。

 


11月5日 お得な人生
EOS5D Mark II + EF180mm F3.5L Macro USM

  写真をやっていると、実は普段は見落としているだけで、この世界は驚くほど多くの美しいものに溢れていることに気づく。

  美しいものを美しいと思える。
  それはお得な人生だ。

 


11月4日 もしも
EOS5D Mark II + EF50mm F1.2L USM

  もしも、私がいろいろ回り道をしないで、もっと若い時から写真の道に入っていたら、今目の前にどんな景色が広がっていただろうか、と時折考えることがある。
  あの時無駄にしたお金とか時間とか、それらを全部写真のために使っていたら、今自分は何を手にしていただろうか、と考える。

  だが実際には、「もしも」など存在しないことはわかっている。
  有意義なことも無駄なことも、あらゆる因果が複雑に絡みあった結果として、自分は今ここにいる。

  いくつもの分岐点を辿ってきたような気がしても、振り返ればそこに一本の道があるばかりだ。

 


11月3日 構図とは料理本の分量表示みたいなもの
EOS5D Mark II + EF50mm F1.2L USM

「写真  構図」みたいなワードで検索すると、構図の重要性を説くページが大量にヒットする。「構図を使えば写真が劇的に良くなる」とか「初心者が身につけておくべき構図10選」とか。
  ここで重要性が説かれる類型的な構図はいわば、料理本に書いてある「基本の分量」と同じで、これだけの分量で味付けすれば、誰にとっても「とりあえず美味しい」肉じゃがが作れますよ、という最大公約数的なレシピなのだ。

  構図を適切に使えば「とりあえずは誰の目にも破綻して見えない」程度の写真になりますよ、という程度の話だ。
  それを魔法の必殺技みたいに捉えて、「構図を身につければプロ級の写真」みたいに豪語するのはおかしい。

  いつまでも料理本片手に台所に立っていても、本当の料理人にはなれない。

  自分らしい写真は、類型的な構図を超えた先にあると思っている。

 


11月2日  労働と飲食
EOS7D + EF500mm F4 L IS USM

  今日は丸一日、野良仕事に明け暮れて、身体がバラバラになるくらい疲れた。
  でもこういう日は気分がスカッとするし、なにより酒が旨い。
  「働かざる者食うべからず」の真意は、酒とメシを美味しく味わうための方法論だと確信した。

 


 

11月1日 カラス
EOS5D Mark II + EF135mm F2L USM

  昔の画像を漁っていたら、やたらとカラスにレンズを向けていることに気づいた。
  特に好きな鳥というわけではないのだが、潜在意識でかなり気になっているらしく、近くにいると無意識に撮ってしまうらしい。
  カラスは憎たらしいことも多いが、頭が良くて、不思議な魅力を持った鳥だと思う。

 


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