帰還

EOS5D Mark IV + EF135mm F2L USM

 写真に戻ってきた。

 ここ1年余り、氷彫刻を除いては、何かをやる気満々で撮ったという記憶がない。

 中学時代に熱中して以来、一切触れてこなかったスキーをまた始めた。
 昔とは別物の道具で再開したスキーは目の覚めるような面白さで、のめり込まずにはいられなかった。
 雪のあるうちは滑っているか、自宅で板にワックスをかけているか。
 雪が消えると、雪の季節に向けてオフトレにいそしむ日々。
 写真を見るよりも、スキーのハウツー動画を見ている時間が多くなった。

 そうやって、2度の冬が過ぎた。

 スキーは楽しい。
 楽しいが、しかしどこかそれだけでは何か足りない気がしていた。
 物足りなさの原因は、おそらく写真を撮らなくなったことにあるのだろう。
 でも、カメラを持ち出すのはいつしか億劫になってしまっていた。

 ある日、そんな物足りなさが上限値を超えた。
 仕方なく、カメラを持って出かけた。
 鈍りまくった感覚を思い出しながら、少しだけ撮った。

 撮った写真を見返して思った。
 ああ、やっぱこれだったんだな、と。

 やっぱり、私には写真が必要みたいだ。
 かつてのような、眼尻吊り上げる情熱は注げないかもしれないけれど。

 

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