平田浩一・赤羽目健吾 氷彫刻『深海のうたげ』 ― 国宝松本城氷彫フェスティバル2024【5】

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まもなく19時。

多くの観客が見守る中、
各チームの氷像が
ゆっくりと成長を続けている。

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赤羽目さんが持ち出したのは
一抱えの氷の角材。

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これを、
小型の傘型円盤の軸として接着する。

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この時点で気温は0.7度、
氷点下には達していない。

確実に接着するため、
コールドスプレーによる急冷を行う。

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接着が完了。

大きな逆さキノコのようだ。

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赤羽目さんが、
その「軸」にドリルを走らせていく。

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波状の溝が刻まれる。

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それをさらに薄く。

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軸の表面も波状の局面に削っていく。

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みるみる有機的な立体へ姿を変える。

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平田さんは
大きな傘の表面を整えている。

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放射状の筋目をさらに深く。

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全身氷粉まみれになりながら
傘の加工が完了。

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19時30分過ぎ、
赤羽目さんが次なる作業に入った。

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切り出した氷の角材を
ノミで複雑な形に削っていく。

 

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不思議な部品が1本できた。

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平田さんも次なる作業に入っている。

土台の上に置いたビール箱に乗る。
高所作業の始まりだ。

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序盤で組み上げた氷の板の上面を
ノミで整えていく。

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アルミ板での接着面処理。

ということは、この部分に
何かが載ることは確実のようだ。

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平田さんが彫っていた大きな傘に
ノコギリが入れられる。

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そして、分割。

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さらに、もう一つの筋目に沿って分割。

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整形し終わった部品をいったんバラバラにして
所定の場所で再接着する、
平田さんが得意とするこの技。

部品の破損防止や、
接着時のリスク軽減を目的に行われるが、
今回はちょっと目的が違うようだ。

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これまでの作品にはない超重量の部品。
パレットから移動させるのも3人がかりだ。

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特別展示作品の『ペガサス』を一緒に制作した小林さん。

隣のブースで作業をしていたが、
平田チームの正念場に助っ人として駆けつける。

松本の大会は競い合いの場である一方で、
「お互い様」の境地でもあるのだ。

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20時過ぎ、
本体の上に大きな傘が載った。

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平田さんはすぐさま
板状の部分に筋彫りを施していく。

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筋彫りの線に沿って
チェーンソーを走らせる。

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氷は刻一刻と姿を変えていくが、
まだ、何が出来上がってくるのかは
窺い知ることができない。

【6】に続く

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