平田浩一・赤羽目健吾 氷彫刻『深海のうたげ』 ― 国宝松本城氷彫フェスティバル2024【9】

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午前1時前、
赤羽目さんがクラゲ(大)の触手の下部を削る。

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そこに、マンタを取り付けるようだ。

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位置合わせ。

今回は赤羽目さんデザインの作品なので、
最終的なバランスは赤羽目さんが見極めることになる。

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マンタの接着が完了。

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マンタの後ろをアルミ板で下処理。

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取り出されたのは
三日月型の部品。

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マンタの「尾」として接着される。

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続いて、マンタの頭の一部を切削。

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ここに、馬蹄形の氷を接着する。

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マンタの「口」として彫り出していく。

 

15分ほどで、継ぎ目すら分からなくなる。

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1時30分。

平田さんは氷像後ろの作業台で
新たな部品の制作に入っている。

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大きな矢印状の氷。

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ノミや電動工具が氷の上を何度か往復するうちに
なにかの生物の形が姿を現す。

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それにしても、
これほどまでに人目につかない場所で、
黙々と作業する平田さんの姿は初めて見た。

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2時20分、
平田さんの彫っていた部品が完成。

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クラゲ(大)後方の出っ張りを表面処理。

ここに取り付けられるらしい。

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クラゲ(大)の傘の上に
平田さんの抱えていた部品が載せられる。

一瞬で、その特徴的な形が明らかになる。

深海魚「リュウグウノツカイ」だ。

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2時34分。

斬新すぎる造形が止まらない。

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城のお堀越しに見る。

この段階ですでに、
表裏の区別が全く無い、
完全3Dの作品であることがよく分かる。

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氷像によくある「カタマリ感」もない。

細い線と、うねった曲線だけで織りなす氷像は
周りの作品からもかなり浮いている。

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2時15分。

赤羽目さんによる氷の切断が始まった。

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またもや、
細い氷柱を何本も切り出している。

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それを、ノミで削る。

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ものすごい速さで削っていく。

序盤に作ったものより一回り大きな氷柱。
ということは、クラゲ(大)の触手になるはずだ。

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一心不乱に、
何本も何本も作っていく。

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赤羽目さんはまたもや
全自動触手切削マシーンと化す。

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その頃平田さんは、
リュウグウノツカイのもう半分を完成させていた。

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観客席側からはよく見えないが、
傘の下に接着面を作っている。

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アルミ板の当て方から見て、
鉛直方向への接着。

接着面が下向きに引っ張られる
難しい接着だ。

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赤羽目さんと二人がかりで
入念な接着作業。

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無事に接着完了。

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3時。

氷像制作は最終局面へと突入する。

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残り2時間あまり。

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すでに異色すぎるほど異色のデザイン。

これがどう完成を迎えるのだろうか。

【10】に続く

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