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うかつにも軽装で来てしまったことを猛省しつつ
駐車場へ取って返し、
使い捨てカイロを背中と腹に貼り付け会場へ急ぎ戻ると、
平田さんの彫刻作業が始まっていた。

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大胆なチェーンソーさばきで
瞬く間に不要な部分が削ぎ落とされていく。
平田さんが鬼神のごとくチェーンソーを振り回すさまは圧巻だが、
よく見ると相当細かい部分まで削っているのでなお驚く。

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チェーンソーでの切削を終えると、
大型の平ノミに持ち替えて更に削っていく。

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さらに小さい平ノミに持ち替える。

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加瀬さんによる「虎」の文字の下描きが完了。

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下描きされた「虎」の文字の輪郭を
平田さんがドリルでなぞる。

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平田さんがドリルでなぞった溝を基準に
加瀬さんが文字部分を彫り込んでいく。

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加瀬さんは当初の「見守り役」から
完全に制作要員へと任務変更。
加瀬さんは熟練の経験を活かし
手早く作業を進める。

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一方そのころ藤原さんは
チェーンソーで
氷に細かい切れ目を絶え間なく作っている。
これは氷を彫っているのではなく、その目的は
藤原さんの足元に置かれた発泡スチロール箱の中身にある。
氷の切削粉、通称「雪」。
これに水を含ませて、凹凸を埋める「氷のパテ」にするのだ。

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平田さんが氷の塊に
ノミを一閃させるたび、
氷が姿を変えていく。

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黄昏時。
松本城に続く街路樹に明かりがともる。

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平田さんはノミでの切削、
加瀬さんは「虎」の文字の彫り込みを続ける。

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加瀬さんが彫った「虎」の文字部分に
藤原さんが、「雪」を詰め込む。

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彫刻作業中の平田さんは、
柔和で気さくな普段の平田さんとは別人だ。

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「虎」文字に雪を充填していく
藤原さんと加瀬さん。

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白抜きの
「虎」文字が現れた。

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ここでカメラのバッテリー残量が不安になってきた。
恥ずかしながら、
全くの見込み違いによって
予備バッテリーも持っていない。
作業状況を見ても、
まもなく完成という気配はない。
作品完成の状況を撮るためには、
今のうちに
バッテリーを充電しなくてはならない。
またもや猛省しつつ車へと戻る。
30分後、会場に戻ると
公園内はすっかり夜になっていた。

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作業は着実に進捗している。
だが、まだ完成には遠い。

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平田さんの彫っていた氷は
どこから見ても虎の形になってきた。

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虎の背中に
ドリルで模様部分を彫り込む。

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藤原さんは、「虎」文字の周りを
岩のような形に彫っていく。

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気温はマイナス4℃に達しようとしている。
圧倒的に防寒対策が足りておらず、
手足の指先がチリチリと痛みだす。
制作開始からすでに3時間が経過。
まさかこれほど手間をかけるとは。
こんなに力を入れて大丈夫なのだろうか。
明日は「チャンピオンシップ」当日だというのに。
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