平田浩一・藤原康二・加瀬秀雄 氷彫刻 ”虎”~”琉金”【8】

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接着作業は止まらない。

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どうやら、ヒレの辺縁部はそのほとんどを
後付けで彫刻する計画らしい。

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接着しては削るという作業が繰り返される。

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氷を貼り付けて歪に出っ張った部分は、
10分も経たないうちに
金魚のヒレへと姿を変えている。

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透かし彫りの金魚の表面を整えて透明度を出し
ヒレとのバランスを確認する。

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ヒレは透かし彫りの金魚と
完全に一体化している。
後付けで彫ったとは思えない。

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1時20分過ぎ、
藤原さんに新たな動き。

ひたすら彫刻していたヒレの部品を
運び出し始めた。

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複雑な曲面の部品が
次から次へと運ばれてくる。

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平田さんがドリルで形を整え、
ヒレの襞を刻んでいく。

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2匹目の金魚の尾ビレに接着面処理。

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同じく、尾ビレの部品にも接着面処理。

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そして接着、となるはずだったが、
ヒレの先端の細い部分が折れた。

冷え込んでいて氷に粘りがない。
ちょっとしたクラックや外圧が破損の原因となる。

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急遽、補修作業。

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雪パテで接着部周辺を補強して、
そこにコールドスプレーを吹きかける。

急冷して即座に氷結させる
「氷の瞬間接着剤」だ。

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補修完了。
事なきを得た。

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そして接着。

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重い部品なので固着するまでしっかりと固定。

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接着完了。

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ふと氷像全体を見回すと、
尾ビレの先が接着されるであろう直線部分が
まだいくつもあることに気づく。

さらに、氷像は立体として作られているので、
尾ビレも手前と奥の2枚づつ必要なのだ。

こんな手間のかかることを
あと何回行うつもりなのか。

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午前2時近くなって、
ついに気温はマイナス7℃に達した。

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ヒレの接着作業の合間に
背景部分の水草模様を彫っていく。

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連続作業で、ドリルビットが外れることもある。

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このドリルビットはもちろん氷彫刻専用品(かなり高価)で、
専用のアタッチメントを介してドリルに取り付けられている。

荒々しく使われる頑丈なものに見えるが、
その実、氷以外に対してはめっぽう弱く、
金属や石などにちょっと当たっただけで刃が欠けて
氷に食い込まなくなってしまうのだそうだ。

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ヒレの部品がもう一つ完成。

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そしてまた、
新たなヒレを作り始める。
エンドレスである。

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まもなく午前2時。
各チームともに完成形が見えてきた。

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3匹目の尾ビレ(奥)を接着。

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背景の水草を裏側から透かし彫り。

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透かし彫りの金魚の尾ビレ(下・奥)の接着。

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藤原さんがサポートに入る。

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接着完了。

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3匹目の尾ビレ(奥)への彫刻。
氷の隙間からドリルを差し入れる難しい作業。

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作業終了まで2時間半あまり。
素人目に見ても、
まだまだ作業は山積している。

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【9】に続く

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