長野県安曇野市穂高有明
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まず、目を疑った。
しかし、
奴は所定の位置に
人間の子供がそうするようにして、
正しく座っていたのだった。
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以前は公園であっただろう草地の一角に置かれた
子供用の遊具。
1頭のニホンザルが
その座席に上手に収まって
ちゃんと持ち手を握っている。

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サルは遊具の座席に陣取ったまま
草むらで走り回る仲間を
ぼんやり見ている。

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やがて、そうすることに飽きてしまったのか
サルは体の向きを変えて・・・

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そこからひょいと飛び降りて
草むらの向こうに立ち去った。

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人間向けの遊具に、
ニホンザルが正しい姿勢で乗っていることに驚いたが、
この遊具のことをその辺の樹の枝と同じような
「座る場所」としてサルが認識しているなら、
こういうこともあるだろうな、と思った。
珍しい写真が撮れて良かったな、と思いつつ
他のサルを撮っていたその時、
さっきのとは別のサルが、
件の遊具に座っているのが見えた。

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今度もやはり、
ちゃんと正しく座っている。
そしてなんと、
サルは遊具を自分で前後に揺らしている。

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写真では分かりづらいが、
遊具が前後に揺れている。
サルはそれを止めることなく
自分の体でさらに勢いを付けて
ずっと遊具を揺らし続ける。
正しい姿勢で遊具に座るだけでなく、
サルは遊具本来の用法に従って
正しく遊んでいたのだった。

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サルの、生存本能を離れた
「遊び」の行動にも驚かされたし、
サルでも自然と遊んでしまう
この遊具の設計にも驚かされる。

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正しく設計された遊具は
説明などなくても、
誰もが正しく遊ぶことができるのだ。
たとえそれが、
サルであったとしても。
そして、
正しい遊具に触れたサルは、
正しく遊びを楽しむのだ。
驚きもそこそこに
いろんな予想外に
感心してしまった。
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