平田浩一・楞谷貴志 氷彫刻『白亜紀の王者』 ― 国宝松本城氷彫フェスティバル2023【5】

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22時前、
平田さんが彫っていた頭部に
ノコギリが入れられる。

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21:54

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元々の氷柱同士の接着面に沿って
ノコギリの刃を通すと
きれいに分離できる。

21:56

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まず、分解した頭部のうち、
もっとも大きい上顎部分。

22:08

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これを、垂直な面同士で接着する。

分解したとはいえ、
まだかなりの重さのある部品。

接着面同士が凍って固定されるまで
二人で支え続ける。

22:11

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接着に成功。

22:13

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その上に、頭頂部の部品を接着。

22:15

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22:20

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次に、下顎の部品。

垂直な面同士の接着よりもさらに難しい、
下向きの力がかかる部品の接着。

あまつさえ造形上、接着面が狭く
より接着部分に負荷がかかるので、
接着面の下処理にも細心の注意を要する。

22:25

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接着開始。

加瀬さんもサポートに入る。

22:27

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やはり、そう簡単には付いてくれない。

微調整を何度も繰り返し
接着にトライする。

22:32

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ようやく接着に成功。
氷の粉を湿らせたパテで継ぎ目を覆い、
そこをコールドスプレーで急冷して
強度を確保する。

22:34

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頭部の接着が完了。

平田さんが本体と頭部の接着面を斜めに切っていたのは
観客方向に向かって首を向けるためだった。

22:35

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『キリン』の時と同じく、
頭部を基準にして
胴体の彫刻に入る。

22:45

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大胆すぎるほどの速さで
大ノミが氷を削っていく。

マイナス4℃下の硬い氷。
破片が落ちるたびシャラシャラと
乾いた音を立てる。

22:49

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胴体の形状が見えてくる。

これはもう、あの生物だろう。

22:51

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23時前、激しい雪が降り始める。

22:53

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かつては雨が降ったこともあったから、
「寒い」証拠である雪なら許容範囲だ。

22:53

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おそらく、制作者の面々は
雪など気にしていない。

たとえ夜空が晴れ渡っていたとしても、
制作者の上には
氷の粉末が雪のように降り続けるからだ。

22:54

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背丈を超える氷に取り付きながら
作業は続く。

22:55

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着々と育つ氷像を
加瀬さんが見守る。

22:57

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まもなく23時。
開始から6時間。
折り返し地点となる。

【6】に続く

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