岐阜県海津市平田町 千代保稲荷神社 地図 観光協会HP Wikipedia
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旅行に行くと、
その先々で神社仏閣にお参りするのを楽しみにしていて、
例のごとく「養老天命反転地」の後、
近くに名のある神様はいないかな、と調べていた。
すると近くに「おちょぼ稲荷」という
有名なお稲荷があるらしく、
道すがらこのお稲荷を指し示す案内板が
ひっきりなしに出現する。
さらに調べると、このお稲荷
正式には「千代保稲荷神社」と言って、
日本三大稲荷のひとつに数えられることもあるとか。
ここでハッと思い出す。
確かこの参道には大層繁盛する串カツ屋があって、
NHKの番組『ドキュメント72時間』で
取り上げられたのだ。
それを見て面白そうだと思った記憶がある。
これはお稲荷様に呼ばれたのかもしれない。
これは行ってみよう、ということになった。
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そして、千代保稲荷に到着。

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ちなみに、レンズにソフトフィルターを付けたまま行ってしまい、
途中で気づいたけど、
外すのが面倒だったのでそのまま撮ってしまった。
だからちょっぴりロマンチック。
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まずはお参り、手水舎へ。

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ここでは独特のお参り作法がある。
まず、境内にある店先で「お参りセット」を購入。
1人50円で、藁輪に通した油揚げとロウソク1本が手渡される。

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お参りセットを持って、
さらに境内の奥へと向かう。

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その先に「灯明場」があるので、
まずはそこにロウソクをお供えする。
火種がないので、ライターを持っていった方がいい。
ちなみに、キャンドルサービスは
あまり推奨されていないとか。

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この日、冬の強い北風が吹いていて
ロウソクの火が点けた端から消えていく。
ちょっと苦笑いな光景である。

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献灯が済んだら拝殿へ。
さすがは名のあるお稲荷様、
大行列だ。

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拝殿で、油揚げをお供えして
うやうやしく礼拝。

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お稲荷の赤い鳥居が目を引く。

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幾重にも連なる幟旗がはためく。

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境内には美しい光。

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神の使い、狐様。
その風貌、
いかにも霊験あらたかな感じである。

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お参りを終えて、参道へ。
何か特別な日なのかと思うほど、
すごい人出。
でも今日とて普通の日曜日。

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こんな風に、毎日がお祭り状態なのである。
ちなみに毎月月末(晦日)は「月並祭」で
さらに賑やかなオールナイトになるらしい。

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テーマパーク的に、
強気なディスプレイがどーんと掲げられている。

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巨大ナマズの背。
そういえばここは、
川魚料理が名物なのだ。

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モロコ、川エビ、フナ、鯉…
淡水魚介オールスターズなのである。

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八百屋があるかと思えば
衣料品店があったりして、
カオスで自由な商業空間なのだ。

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絶滅危惧種である裸電球が
昼間から贅沢に光っている。

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そして、問題の串カツ屋の前にやってきた。

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店先に揚げ場があって、
その前に人だかりができている。

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煮えたぎる油の中に
次々と串カツが投入され、
揚がった串カツが次々と山のように積み上げられていく。
辺りにはクラクラしそうなくらい
殺人的に食欲をそそる揚げ物フレーバーが漂う。
う、うまそう。

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ここで、謎のシステムに戸惑う。
「串かつ・どて煮は先に食べて下さい」

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先に食べるって、いったいどうすればいいのだ。
何かお店の人に「○本ください」とか「これから食べます宣言」すべきなのか。
その辺がよく分からず、物怖じして食べ始めることができない。
美味そうな串カツを前に、それを手にできないもどかしさよ。
そうだ、ここは他の客の仕草を見て、それにならえばいいのだ。
ちょっと離れた場所から、揚げ場の動向を窺う。
すると一人の爺さんが、慣れた様子で揚げ場の前に陣取った。
爺さんは迷うことなく、積み上げられた揚げたての串カツに手を伸ばす。
そして、ソースにささっとくぐらせると、そのまま口の中へ。
その間、無言。
なんと、「先に食べる」というのは、勝手に食べていいよ、ということだったのだ。
そうか、食べ方は分かった。
じゃあ、支払いはどうするのか。
爺さんの動向を継続して観察する。
ところが爺さん、止まらない。
串カツを取っては食べ、取っては食べ、
串カツは麺類だと言わんばかりに、エンドレスに食っている。
精算の瞬間を見届けようとヤキモキしているこちらを尻目に、
爺さんのモグモグは留まらず、片手には竹串の剣山が育っている。
縁もゆかりもない串カツ爺さんの血液検査結果が心配になり始めた頃、
爺さんはようやく戦線を離脱した。
「精算しろ、精算しろ」
私の心の声が届いたのか届かなかったのか、
串カツ爺さんは、左手に束になった竹串を
揚げ場の店員にはいよと手渡す。
店員は、すかさず慣れた手つきでその本数をチェックする。
「○○本で、○○円になりま~す」
竹串が伝票代わりなのだった。
この混雑の中、そういうゆるいセキュリティで大丈夫なのだろうかとも思ったが、
ここは名高きお稲荷様の参道。
神様が見ているぞ、ということなのだろう。
よし、ついにシステムを理解した。
もう我慢も限界である。
食べよう食べよう。
意を決して、戦線に突撃する。
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目の前に積み上がる、
揚げたてアツアツの串カツ。

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分かっているとはいえ、店先の食べ物を無断で食うというのは
盗み食い的な背徳感が凄まじい。
変な汗をかきつつ、恐る恐る串カツに手を伸ばす。
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そして、ソースの中へ。

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ついに念願の串カツを入手。
ここまで長かった。
万感の思いで一口。

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揚げたての衣は
ソースに浸けたくらいではヘタったりしない。
噛んだ瞬間、サクッとした食感。
中はまだ灼熱で、勝手に口がハフハフになる。
衣の香ばしさ、脂のコク、ソースの甘味、色んなものがミックスされて、
ガツーンとくる。
もう、目の前がチカチカするくらい美味い。
そして、止まらない。
1本食べるとどうしてもまた1本欲しくなってしまう。
片手の竹串だけが、いたずらに増えていく。
ああだめだ、おれはもう串カツジャンキーなのだ。
爺さんよすまなかった。
さっきは「おいそんなに食って血液検査大丈夫か」とか思ってたけど、
やっぱり串カツは麺類だった。
これで片手にビールがあれば、
間違いなく天国に行ける。
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さあさあ、どんどんお食べなさい
揚げ油のジュワーという音が、悪魔の囁きに聞こえる。

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危ないところであった。
すんでのところで、辛うじて正気を取り戻し
串カツ戦線から生還した。
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お、串カツ食ってきたの?
と通りがかりの野良猫に言われた。

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千代保稲荷神社。
その神威もさることながら、
とんでもないワンダーランドであった。

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串カツ・・・・
・・・・また食いたい。
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撮影後記
氷彫刻の記事がやっと半分くらい進みました。
もう頭ん中がそればっかりになっちゃって、ブログもTwitterも放ったらかしになっちゃうので、今日は久々の旅先見聞録をアップです。
知らない場所でドキドキするのっていいですね。
だから旅は楽しいです。
あと、この串カツはいままで食べた揚げ物のなかで5本の指に入ります。
やっぱり揚げたてにかなうものなし。
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