長野県大町市平
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雪舞う森で
美しい仔カモシカに出会った。
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幼いけれど、端正な風貌。
緊張した視線で
こちらを見ている。

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その傍らには
母親の姿。
カモシカは養育期間がかなり長い。
生まれた仔カモシカは、
1年以上も母親と一緒に暮らす。

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母親。
角の長さやすり減り具合を見るに
かなりのベテランカモシカだ。
やはり、表情にも余裕がある。

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すこし離れた場所に
オスのカモシカ。

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カモシカは外見からオスメスを判断するのが
とても難しい。
姿形が雌雄でほとんど変わらないからだ。
でもこの日、
この2頭の成獣の性別が
はっきり分かった。

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1頭が匂いを嗅ぐ。

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そして、
上唇を釣り上げる
「フレーメン反応」。
これはもしや・・・

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すると、いきなり
背中に乗りかかる。

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それはまさしく、
カモシカの交尾だった。

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野生のカモシカの交尾を
この目で見られるとは。
当然ながら
2頭の雌雄が
完全に確定した。
驚きと喜びで
すこし呆然とする。
いつもは孤独な
森の主たちもこうやって
生命を繋いでいくんだな、と思う。
この時期、成獣2頭、幼獣1頭という組み合わせで
カモシカを目撃することが多いけれど、
それは、人間のような核家族ではなくて、
子連れのメスに、繁殖のためオスが近づいてきて
発情期の間、一緒に過ごしているという
図式のようだ。
だから、メスは幼獣の母親ということで確定だが、
オスは幼獣の父親であるとは限らない。
そういうカモシカの家族事情が
少し分かってきて嬉しい。
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こちらはまた別の家族。
川を隔てた堰堤の上で
休んでいる。
こちらも母子とオスカモシカのセットで
間違いないだろう。
特筆すべきは
幼獣が2頭、
いわゆる双子なのだ。

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カモシカはたいてい一人っ子なので、
幼獣が2頭いるのは
おそらくとても珍しい。
奇しくも同時に生まれた2つの命。
どうか元気に育って欲しい。

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そして、2週間後。
再び、あの親子のカモシカに出会った。
茂みの中で
笹の葉っぱを食べている。
周囲の笹の葉は
すでにかなり食べられて裸に近い。
限られた縄張りの中で、
3頭のカモシカが
冬を生き延びていくことは
大変なことだ。

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仔カモシカ。
この日、撮影することを許さなかった母親に続いて
足早に森の奥へ。

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オスカモシカ。

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胸と腹の毛が
凍りついていた。
雪の少ない冬だが
寒さは厳しい。

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こちらを伺いながら
先に行ってしまった
母子の後を急いで追う。

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カモシカの恋の季節は
まだ続いている。

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この冬を生き抜いていく。
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