長野県安曇野市豊科「紅蓮一万本園」
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夜明けとともに
蓮田には
ミツバチがやってくる。
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ミツバチは、
この蓮田に一日中にいることはいるのだが、
この明け方の時間帯が
一番のミツバチラッシュである気がする。

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ハスは夜明けとともに開花し始めるから、
開いたばかりの花に一番乗りして、
大収穫を狙っているのだろう。

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今年は去年に比べ
ミツバチの数がちょっと少ないように感じる。
今年はミツバチの行動範囲と言われる
3キロ圏内に設置された巣箱が少なかったのかもしれない。

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とはいえ、
少数精鋭のミツバチたちは
甲斐甲斐しく花から花へ。

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ミツバチたちのお目当ては
「ハスの花の花粉」。
雄しべの間に分け入って集めた花粉を
後肢に団子状にまとめて運ぶ。

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巣に持ち帰られた花粉は
蜜と合わせて幼虫の餌にされたり
働きバチによって
女王バチの主食(ローヤルゼリー)
に加工されたりする。

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糖質に富む花蜜はエネルギー源として、
タンパク・ビタミン・ミネラル豊富な花粉は
ミツバチにとって、
身体を作るためのスーパーフードとなる。

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ミツバチは花の上空にやってくると
いったんホバリングして
狙いを定めて花の中に降りていく。

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花のコンディションとか、
危険の有無とか、
そういうことを
ミツバチなりにいろいろ判断しているみたいだ。

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そう思ったのは、
幾多の花が咲き乱れる蓮田の中で、
人気の花はハチで大混雑している一方で、
まったくハチが寄り付かない花もあるから。

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今回、100ミリマクロの限界に挑戦した。
多分、これ以上寄るのは無理っぽい。
こちらの根性と
くそ度胸のハチとのコラボ。

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細かい毛で覆われたミツバチは
花を行き来する間に
全身花粉まみれになる。
これが花々の受粉に役立っている。

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働きバチの寿命はこの時期だとおよそ1か月。
しかし、その期間のすべてを
こうして外で過ごすわけではないのだという。

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働きバチがデビューしてからの2週間くらいは
全く外出せず、巣の中で、
清掃、子育て、巣の増改築、蜂蜜の精製
などを歴任する。

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そしてデビュー後2週間を超えるころになって
初めて巣から出て、
「外回り」の働きバチとなる。
だからこうして花の間を飛び交っているのはすべて、
大ベテランの働きバチなのだ。

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ミツバチは見るからに平和的な種族なのだけれど、
かといって彼らを取り巻く環境が常に平和なわけではない。
時折、ハスの花の間をスズメバチが高速巡回する。
このスズメバチの目当ては蜜や花粉ではなく、
「ミツバチ」そのもの。
運が悪いミツバチはスズメバチに捕まって、
噛み砕かれ、団子にされてしまう。
そして、スズメバチの幼虫の餌になる。
働きバチが後半生になってから外に出てくるのは、
こういう外界の危険にさらされて
若手の働きバチが失われることへの
リスクマネジメントでもある。

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ミツバチは花の間を陽気に飛び交って
甘い蜜や花粉を集めているけれど、
実はとても「甘くない」人生を
一生懸命生きているのだ。

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頑張れミツバチ。
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