加瀬秀雄 赤羽目健悟 氷彫刻『さあ出発!!海の中の新しい仲間と共に』【6】

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21時21分。

加瀬さんがノコギリを手にする。

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彫り上げたウミガメにノコギリの刃を入れる。

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分割。

平田流氷彫刻ではおなじみの
「分割組み上げ」工程の始まりだ。

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最初に組み上げた氷柱の筋目に沿って
再分割していく。

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所要時間たったの3分。

瞬く間に分割作業が完了。

少し前に「あーウミガメだ―」と、
歓声を上げていた二人組の観客が
会場の奥まで行ってまた戻ってきた。

加瀬赤羽目ブースの前にくるなり
「あれ、カメいなくなっちゃった!」
と驚きの声。

ファインダーを覗きながら、思わずニヤリとする。
自分の手柄ではないが、ちょっと嬉しい。
そうなのだ、形が現れたり消えたりする神出鬼没ぶり。
これが平田流なのだ。

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21時26分。

分割した1段目の組み上げ。

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2段め組み上げ。

ここで頼もしい助っ人が登場。
助けたり、助けられたり、
お互い様の精神である。

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3段目の組み上げを前に、
赤羽目さんがビール箱の足場をセット。
これを踏み台にして、
氷塊をさらに高い場所へ持ち上げる。

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ビール箱は安定しているようでいて
実際はかなりぐらつく。
手に重いものを持ちながら、
箱の上にしっかり立つには
かなりのバランス感覚が必要だ。

なんとか3段目を組み上げ。

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そして、4段目。
常にグラグラ揺れ動くビール箱。

二人とも、
不安定なビール箱と滑りやすい氷の上に
片足ずつ乗っけて作業している。
見ていてハラハラが止まらない。

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位置を微調整。

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接合面に接着剤として水を注入。

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21時39分。

ウミガメの組み上げが完了。
分割からわずか18分の早業だった。

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間もなく22時。

気温は摂氏0.4度。
あともう一歩のところで氷点下にならない。

どのチームも彫刻作業を急ピッチで進めている。

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22時。

最初の残氷回収が入る。

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会場運営スタッフが
各チームの作業で出た残氷を
軽トラックで回収していく。

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製作陣が徹夜で氷彫刻を彫り上げられるよう、
スタッフも徹夜でサポートする。
あの美麗な作品の数々も
スタッフの働きに支えられてこそ成り立っているのだ。

加瀬さんは組み上げたウミガメの
土台部分の加工へ。

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赤羽目さんは
人間型氷塊の彫刻を続行する。

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22時30分。

作業開始から5時間が経過。

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土台部分への飾り彫り。

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小円と曲線がびっしりと彫り込まれた。

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赤羽目さん加工中の氷塊。
アクアラングを着けたダイバーの顔だ。

赤羽目さんは生物的な曲線を出すのも上手いが、
こういう工業製品的な
エッジの効いた曲線を出すのも巧みだ。

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22時48分。

赤羽目さんがダイバーの彫刻を完了。
二人で出来栄えを確認。

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いよいよ、作業は折り返し地点に到達する。

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【7】に続く

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